奈良県にもう一つの桜の名所が現れました。吉野山の桜は主に「シロヤマザクラ」ですが、
こちらは「しだれ桜」です。それも「オールしだれ桜」、場所は東吉野村です。
奈良県宇陀市から国道166号線に入り高見山を目指して走行し、高見トンネルの少し手前に、国道の右側に車が50台程入る駐車場があります。そこが「天空の庭 高見の郷」の入り口です。
この新しい桜の名所は、檜が伐採された跡地に「1、000本のしだれ桜」が植えられ、そのうち成木の300本は、茨城県のしだれ桜の産地から集めに集めて遊歩道に植えられました。あとの700本は苗木で斜面に植えられました。
ここのオーナーは私の関西学院大学陸上競技部の後輩で元オリンピック選手の島崎(旧姓、田中)章君と子息の照章さん(関学OB)です。
彼がこの桜の名所を作ったきっかけは、平成10年の秋、彼の山を台風が直撃して、樹齢120年の檜の銘木がなぎ倒され、木の価値は半値以下になり、百年先の林業への意欲を失ってしまいました。彼は伐採を済ませたその山を、しばらくほうっておくことにしたが、そのままでは林相も悪くなることから、奥様と相談してこの山をしだれ桜で埋め尽くせば、桜に心ひかれる人々で賑わうのではないかと考えました。
早速、農林公庫の担当者のもとへ融資を頼みに行くと「桜の事業は林業ではない。前例がない。」とはねつけられた。それでも負けずに今の林業政策は間違っていると声を大にして訴え、通常の五分の一とはいえ融資が受けられその資金で桜を買い集めました。
この桜の園は2005年に開園して、今年で5年が経過して700本の苗木は大人の背の高さまで成長し、約半分ほどは花を咲かせています。
2007年には婦人雑誌「ミセス」や読売新聞等で紹介されました。
また2009年には、朝日放送の朝の人気ラジオ番組「おはようパーソナリティー道上 洋三」にて詳しく報道され、一躍有名になり、多くの人たちが訪れるようになりました。
島崎君は昭和39年に関学を卒業して、名古屋鉄道に入社し、その年に110Mハードルで日本記録を樹立し、東京オリンピックに出場しました。
引退後、奈良県で、妻の実家の林業を継いだが、安い輸入材におされて衰退、また、先述の台風の被害などをきっかけに「多くの人が楽しめ、生活も安定する仕事を」と入場料収入のある観光桜園を開くことを決意し、彼は「世界一の桜園に育てて、五輪で果たせなかった金メダルを目指したいと」意気込んでいます。
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オーナー島崎さんと子息照章さん
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入園料500円 |
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4WD ワゴンで頂上まで300円
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遊歩道への登り道もバッチリだが少々きついか |
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花見に行きました。
2010年4月17日 我々4人(石川、森本、藤田そして私)は車でこの「天空の庭 高見の郷」まで出かけました。
針インターで弁当を買い、宇陀市を通って東吉野村へ、高槻から110Km、2時間余りのドライブでした。
駐車場に車を置くとすぐ近くにこの山の登り口がある。そこには地元の産物を売っている店が4~5軒並んでおり、私達はワサビの茎を買った。(ソーメンつゆに漬けるとお茶漬けに合う一品になる。)
山はかなり急斜面なので、歩きにくい人は300円を出せば4WDワゴン車で頂上付近まで送ってくれる。
私達は運動のため歩くことにした。
歩くこと約20分、頂上に着くと遊歩道が約300m程続き、その端にはオープン軽食堂ときれいなトイレがあり、歩道の途中に食事をするステージが3箇所ある。
この場所には大きな成木が植えられ見事な花が枝垂れている。来年はこのステージですき焼きと花見酒を考えようと話し合った。。
頂上まで上がると、右に高見山、下の方には「高見の郷」全景が見渡る素晴らしい景色です。
我が陸上部
最後に島崎君を語るにあたって当時の関学陸上部を少しだけ語らせてほしいのです。
当時の関学陸上部の部員はわずか30名足らずでしたが、短距離の関学といわれ、全日本大学の中ではトップクラスで、昭和40年卒の浅井浄君も島崎君と共に東京オリンピックに出場しました。さらに昭和35年卒の柳恭博先輩は元200mの日本記録保持者でアジア大会の出場者でもありました。
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略歴 |
島崎 章(旧姓 田中)
1942年 大阪生まれ
1960年 大阪府立東住吉高校卒業
1964年 関西学院大学商学部卒業 |
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「高見の郷」
桜の見ごろは4月10日~30日(年により若干変動あり)
高見の郷ホームページを開くと毎日桜の開花状態がわかります。
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ホームページ http://www.shidare-sakura.com/
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お問合せは下記
●現地 〒633-2400
奈良県吉野郡東吉野村杉谷298-1
●事務所 〒633-0007
奈良県桜井市外山747
桜井ゴルフセンター内
高見の郷 事務局
●TEL 0744-43-7272
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