S36年 法学部卒  森本 登
一年半ぶりのバンクーバーである。これだけあいたのは珍しいが病院のベッドの上で暮す日々もあったのでしょうがない。
今回は目的が二つある。一つはいつもの通り、娘一家に会うため、もう一つは同窓会高槻支部ホームページ「特派員」としてである。もちろん出張旅費はくれない。
 支部の有志20名を引率して来たのが、あれは一昨年の秋であった。
高槻を出て10数時間、時差の関係から眠気マナコで昼食を摂ったのが「クイーンエリザベス・パーク」のレストラン「シーズンズ」であったな。よしそこへ行こう。
市立の公園だがよく手入れが行き届いているゴミひとつ落ちていない。
どこかの国のブルーシートを撤去する、しないで騒いでいる公園とはえらい違いだなといつも思う。



6月21日(水)
関西学院グリークラブOB男声合唱団
クレセントハーモニー・コンサート


   


当日のチケット

特派員としての最初の仕事だ。さあ!頑張ろう。
6月21日(木)午後7時よりノーマン・ロステイン・シアター(ユダヤ教の教会内のホール)で開催されました。
関学グリークラブOBによる「クレセントハーモニー」は平均年齢70歳で37名の出演、友情出演となる日系女声合唱グループの「カトレアコーラス」は少し若くて平均年齢60歳で28名の出演です(紹介文も読んでください)。
 クレセントの皆様は北米のデンバーとシアトルで演奏会を開かれバンクーバーが最後の演奏会です。
開催に際しバンクーバー支部長ゴードン門田氏に知人の山崎牧師からバンクーバーでコンサートをやりたいがとの話があり、門田氏もバンクーバーでやれるかどうか熟慮されたそうです。ゴーサインを出された理由の一つに、一昨年高槻支部主催のグリークラブ演奏会に、たまたま来日予定のあったバンクーバー支部のドン近藤氏を招待し、そのときの感想を近藤氏は門田支部長に高槻支部と市民の交流が出来ており非常に良かったと報告されたことだったそうです。
 さて当日、午後6時を過ぎると人々は三々五々と集まりだし、受付付近でおりますと外国人(白人、黒人、アジア系の人)もそこそこおられました。また二度も前売り券を買いに行ったのに手に入れられなかった。何とか当日券を手に入れたいという人もおられました。座席数318はほぼ満席の大盛況でした。
 司会進行は門田支部長がされ、現地の人も多いので、すべて英語でおこなわれ、独特のユーモアで聴衆を笑わせておられました。
 コンサート終了後あちらこちらで「来てよかった」と喜び合っている人々、このような催しは初めてらしいので涙を流している人も多くいました。
その後、打ち上げ会が開かれましたが、その会でクレセントのメンバーの方がいみじくも言っておられた言葉に「故郷」を自分が歌っていたとき、日本を何千キロも離れた異郷で頑張っておられる日本人のことを思うと涙が出てきた。歌っている最中に泣いたのは初めてだといっておられたのが印象的でした。なお立食パーティー中に双方のグループより十数曲の楽しい歌を聞かせていただきました。
来場者には北米グリコの山中社長のご好意で「グリコ」のお土産が渡されました。



翌日、門田支部長を訪ねて昨日のご盛会、ご成功のお喜びを申し上げたところ、肩の荷が下りたと大変喜んでおられました。(特派員便りNO.2より)

※※※カトレア コーラス    指揮 内藤邦子 氏
 1991年に結成された。バンクーバー地区(グレーター・バンクーバー)の歌の大好きな女性たちが集まり、楽しく練習を続けている。カナダの地で美しい日本語を音楽に乗せ、暖かく優しい心、平和への思い、そして生きる喜びを人々に届けようと、定期演奏会、ジョイント・コンサート、シニア・センター等への慰問、地域のイベントへの参加など、幅広く活動している。
昨年10月には15周年の記念コンサートを開催した。



カナダデイ
7月1日(日)は カナダデイです。

7月1日はカナダが1967年7月1日にカナダ
自治領が誕生したことを祝う、いうなれば
「カナダの誕生日」です。そういう意味では「建国
記念日」といってもいいのかもしれません。
カナダ中がカナダの国旗であふれる日です。
町の広場ではジャズバンドの演奏や屋台も出ています。
メイン会場はカナダプレイスです。(一昨年の旅行に行った人は思い出してください。到着した日にエリザベス・パークのレストランで昼食を摂ったあと、バスでギャスタウンの「蒸気時計」をみながら歩いて港へ行きました。そこの突堤の大きな建物です)

カナダデーメイン会場     (PHOT↑ ツアリズム・カナダより)

人々の挨拶は「ハッピーカナダデイ」で始まり、子供たちは顔にカナダ国旗のシールを貼ったり、ペインティングをしてもらい、手にはカナダ国旗をあしらった風船を持ち、小さなカナダ国旗を持って歩いています。
カナダプレイス内の会場では子供たちのための大きな遊具がおかれ、空軍は戦闘機のコックピットの部分を展示し中に入れます。海軍は港の岸壁に軍艦を繋留して内部を一般公開しています。各軍ともそれぞれの軍服で市民の案内役を務めています。市警は白バイの展示、騎馬警官は真っ赤な制服に大きなハットを被り市民と一緒に写真にはいってくれます。私も女性の騎馬警官と一緒にとった写真がありますのでお見せします。
また別の会場ではジャズバンド、クラッシック、海軍音楽隊が演奏をしています。それぞれの演奏会場には400~500脚の折りたたみ椅子が置かれています。


海軍音楽隊の演奏


騎馬警官と筆者


アーミーと一緒に
どの演奏グループも最初には必ずカナダ国家「オーカナダ」から始まり終わると聴衆は一斉に立ち上がり「オー」という歓声と拍手で席につきます。
カナダは多民族国家ではありますが、カナダに住み着いた以上はカナダという国を愛していることがわかります。これに関して思うことがあります。
 カナダデーに思う
日本は単一民族国家なのでまとまりやすいはずですが、日本の建国記念日の2月11日には国歌はダメ、国旗もダメ、最近では愛国心という言葉までと言い出しています。世界の主要先進国で愛国心がだめという国がありますか、日本は不思議な国ですね。
他国よりカナダに来て住み着いた人はカナダを愛しますが次にはやはり出身国を愛しているようです。
娘の家の東隣の主人フランソワさんはフランス人で奥様のシルビアさんはアイルランド人です。あるときフランソワさんの家に変わった国旗が揚がっているので聞けばワイフの妹がアイルランドから遊びにきているので彼女の国の国旗を揚げているのだという。そういえば彼女の滞在中ずっと揚がっていました。
フランソワさんは7月14日(フランスの革命記念日)にはフランスの三色旗を揚げます。前回来たとき「今日はカトルジュイェ(7月14日)ですねと言ってビブラフランセ(フランス万歳)といってあげると喜んでくれ、つたないフランス語で学生時代に覚えたフランスの国歌「ラ・マルセイエーズ」をともに歌えば彼は喜んでくれ美味しいワインをご馳走してくれたので味をしめ、今年もこれを狙おうかなと思っています。 (特派員便りNO.3より)



ゴルフのこと  バンクーバーゴルフ事情


 6月25日【月】
 ランガラゴルフクラブにて

 1926年にできた名門パブリックコース
    
    6月27日【水】
    リッチモンドゴルフクラブにて

     左は吉井さん
    
バンクーバー市内は2010年冬季オリンピックのため交通機関整備のためいたるところで道路工事が行われています。グランビル通り等は完全に封鎖されているので市内各所で交通渋滞が起こっています。
 6月25日と27日バンクーバー支部の吉井副支部長の取り計らいでゴルフプレイをしてきました。
25日はパブリックのランガラゴルフクラブ(34ドル)でした。カナダでは殆んどがパブリックコースです。距離はあまりなかったがグリーンの大半が2段3段でありパットにてこずりました。フェアウエイをリスやコヨーテが横切る光景は日本ではめったに見かけられないものでした。
 27日はメンバーコースで有名なリッチモンドカントリークラブ(80ドル)へいきました。フェアウエイは左に大きな柳の並木、右にポプラ、アメリカ杉、松の大きな並木の組み合わせで隣のコースをセパレートしている実に美しく、見ているだけでも楽しめるコースです。スコア(’’’)’のこと(’’)’は’べつ’に’して、ここのローカルルールがかわっていました。というのはスタート時にタイムカードマシンでスタート時刻を印字してもらい、1ラウンドを4時間半で上らないとペナルティーを払うというものです。我々の組はフロント9ホールを2時間2分、バックの9ホールを2時間5分、合計4時間7分で上がりペナルティーはまぬがれました。流れは実にスムーズでした。

バンカーの砂ならし(レーキー)
このコースではレーキーをバンカー内においておくというもので驚きました。珍しいルールだと思います。
この名門コースも日曜日の午前中はガラガラで貸切のようだとメンバーの方が云っておられました。理由は教会に行く人が多いからとのことでした。会員権は円換算で300万円、年会費は25万円から30万円で年会費は高いがこれを支払えば年何回プレイしてもプレイ費はタダ、月1回のプレイヤーには高くつくが週3~4回プレイする人はありがたいことです。
バンクーバーには沢山のゴルフコースがあり1年中ゴルフが楽しめます。皆さんも是非バンクーバーでゴルフを楽しんでください。
※※※バンカーのレーキーの置き方考については当支部ホームページ掲示板の「福田氏のレーキー考察」を見てください。【事務局】


ナナイモへ行きました


英国調の建物
   
海辺の公園にて

吉井副支部長の案内でバンクーバーの対岸のバンクーバー島のナナイモというところへ行きました。
話しではアザラシが何百頭【ウジャウジャ】といるということでしたがシーズンOFFなのか最初からおらないのか、とにかくアザラシらしき動物はおりませんでした。
市内の建物は古い英国調の家ばかりでいにしえにタイムスリップした感を抱きながら、楽しく散策をしました。途中、公園でバグパイプ奏者の演奏に合わせ小学生2人が民族衣装を着て踊っている光景をまのあたりにみてなおさら英国を感じました。
ビーチではのんびりとお茶を飲み、くつろぎ、帰路はバスとフェリーを乗り継いで3時間かけて来たところを水上飛行機では20分と言うのでこれにしました。
水上飛行機に乗るのは初めてであり、発券所の女性に初めてのフライトで大変興奮しているといいますと、非常に快適ですよと答え、最後に「ハブ・ファン」(have fun)といったのを今も脳裏をかすめます。
空から見るライオンゲートブリッジ、スタンレーパークの森、ダウンタウンのビル群の風景は地上から見るのとはまた別な素晴らしい風景でした。着水は殆んど衝撃はありませんでした。



   本土とバンクーバー島を結ぶ
BCフェリー



ナナイモ港から乗った「水上ヒコーキ」

最後に


 今回は6月21日から7月20日まで丸1ヶ月バンクーバーに滞在した。
関学同窓会のバンクーバー支部会員としてクレセントハーモニーのコンサートを聞けたのも良かった。もちろん孫と過ごした30日間は良い思いでだ。慣れない高槻支部の特派員というのも良い緊張感を生んでいたのかもしれない。
いつも思うがカナダという国、そしてバンクーバーという街を私は好きだ。第二の故郷と云っても良いくらい。もっともっと長生きをしよう。そして許されるならまた特派員になって何度でも来よう。孫たちの成長をたのしみにしながら。
   
裏庭にてニッキーちゃん


 
妹 ニッキー    お兄さん フィリップ
  
今回のバンクーバー滞在につきましては門田支部長及び川端幹事をはじめ支部会員の方々にお世話になりました。とりわけ吉井副支部長にはゴルフを始めいろいろなところへご案内いただき感謝にたえません。写真も使わせていただきました。お忙しいところ本当にありがとうございました。

                   2007.7.28   森本 登 拝   (S36 法卒) 


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