地域貢献 第5回公開セミナー

平成21年6月13日(土)
 
 
日    時 2009年6月13日(土)
場    所: たかつき京都ホテル 煌の間
演    題: 子どもの心を育てるために  〜道徳教育、画餅からの脱却〜
講演内容: 近年、学校や家庭における心の教育・道徳教育の重要性がクローズアップされつつあります。しかし、「心の教育」という言葉のひびきのよさとは裏腹に、実際の指導はなかなか難しいものです。その難しさの根本は、「心」という言葉の曖昧さ・捕まえどころのなさにあります。そこで@心とはなんだろうか〜どこにあるのか?〜目に見えるのか?〜、A心が育つとはどういうことなのか、B現代社会に生きる子どもの心の風景、C心を育てるためにどうすればよいのか、そのようなことについて具体例を元にお話し、皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
講    師: 横山 利弘 氏 (関西学院大学教授 教職教育研究センター長)

1943年明石市生まれ、関西学院大学大学院教育学専攻終了。
名城大学講師、助教授、教授(この間に在外研究員として、チュービンゲン大学、ハイデルベルグ大学に留学)。
文部省初等中等教育局教科調査官(道徳、生活指導、公民科担当)。高知大学教育学研究科教授を経て現職。
現在、日本道徳教育会会長、日本生徒指導学会理事、文部科学省の学習指導要領改善協力者、『こころのノート』作成協力者などを務めている。
著書 『道徳教育とはなんだろう』、『道徳教育、画餅からの脱却』がある
 
開演は14時であるがその20分前にはほぼ満席、あわてて椅子を持ってきて並べるしまつ。
定員120名に対し約150名の入場があった。
セミナー参加者は子育て真っ最中のお母さんから、幼稚園・小中学校の先生、教育委員の人中学校の校長先生まで、その属性は豊かであった。そこで先生は最前列に陣取っている数名の若い女性に質問して、その人達が幼稚園の先生であったのでその人達に照準を合わせた話になった。

   「心」はどこにありますか?」から始まり、「心は見えますか?」
   「心が育つとはどういうことでしょうか」というところから本題に入っていきます。

以下先生の話と当日のレジュメからまとめてみますと、
 心が育つとはどういうことなのかはっきり説明できる先生方は多くはありません。これでは心の教育はできません。心は心理的・精神的働きですから心の働き、すなわち知・情・意の働きを考えてみると分かりやすくなります。心が育つというのは、情においてはこれが細やかになること、知は判断が確かになること、意は意志が強くなることと云えます。
 学校では心の教育と言いながら、行動の指導や言葉づかいの指導に終始しいてることが多いのですが、心の教育という以上は、知・情・意の働きに目を向けた指導をしなければならないと言えます。たとえば子どもをほめるときも、行動をほめるのではなく、心の方をほめるのが大切なのです。::::::
  
 講演をきいていて先生の独特な表現、言葉づかいはまことに分かりやすいが、活字にしにくい。それだけにもっと聞いてみたいという気にさせられるから不思議な先生である。でもそこがプロたる所以か、先生を教える先生の片鱗を少し見たということなのかもしれない。
   

 講演会 90分間
   
 
    
上着を脱いでの熱演               

 写真・文 石川 宏(S35 経)

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